誰しも加齢に伴い体力や身体機能の衰えを感じるようになります。
体力の低下を防ぐためには、生活習慣の見直しをするのはもちろんですが、健康状態に合わせた食事を意識することも大切です。
一般的には、高齢になると食事量とともに栄養摂取量も低下してしまう傾向があります。
高齢者の低栄養が進むと、フレイル(心身が疲れやすく弱った状態)や生活習慣病などのリスクに直結すると考えられており、そのリスクを減らすためには、ごはん食がおすすめです。
今回は高齢者の方にごはんがおすすめな理由や、お米が持つ栄養素についてご紹介いたします。
目次4では、そふまるから新発売となる「やわらか軟飯」も特集しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
高齢者の食事にはお米が欠かせない
高齢者の場合はたんぱく質・脂質・炭水化物の中でも、特にたんぱく質が不足しないように注意が必要です。
たんぱく質不足によって、低栄養になりやすい傾向があるため、毎日3食、ごはんと一汁三菜を心がけて、肉・魚・大豆製品からもしっかりたんぱく質を取り入れましょう。
また、カルシウム不足による骨粗しょう症にもなりやすいため、乳製品や小魚なども食事に取り入れることが大切です。
高齢者の方にお米をおすすめする理由は以下のようなものがあげられます。
・味付けのアレンジ、やわらかさや量を調節しやすい
・運動に必要なエネルギー補給ができる
・色々な栄養素を摂取できる
・冷凍保存ができ、すぐに食べられる
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お米の栄養と認知症予防効果
お米には炭水化物・たんぱく質・脂質といったエネルギー生産栄養素に加えて、ビタミン、ミネラルなど様々な栄養素が含まれています。
理想的なエネルギー生産栄養素の割合は、炭水化物はおよそ60%、たんぱく質は15%、脂質は25%とされています。
お米はパンや麺類に比べ脂質が少なく、適度に食べることでおかずの食べ過ぎを防ぐことができるので、理想的な栄養バランスに近づけやすい主食と言えます。
高齢になると食が細くなる傾向にありますが、これは消化器官の働きが低下しやすくなるためです。
脂質が少ないお米は消化器官への負担が少なく、効率の良いエネルギー源になるのです。
たんぱく質の量については、お茶碗1杯で牛乳の約1/2カップと同じ程度含まれています。
たんぱく質は、筋肉や血液、内臓などの体の組織を作っているだけでなく、ホルモンや抗体となって健康を維持し、身体を動かす大事なエネルギー源にもなります。
お米に含まれる主な栄養素は以下です。
また、お米は粒食なのでパンや麺類に比べて咀嚼(そしゃく)が多く必要です。
咀嚼は食べ物を細かくするだけでなく、顎や舌の筋肉を使い脳を活発に動かします。
咀嚼することによって、脳の血液循環が増え、脳神経が刺激されます。
さらに、よく噛んで食べることは、胃腸が連動して消化酵素の分泌も促してくれる効果が期待できます。
お米は生活習慣予防に加え、認知症のリスク軽減とフレイル予防にも期待できると言われています。
レベルに合ったやわらかさのごはんを
噛む力や飲み込む力が弱くなったからといって、すぐにお粥に切り替えれば良いというわけではありません。
被介護者の噛む力や飲み込む力に合っていない食事は、かえって嚥下機能の低下を招く可能性もあります。
日頃から食事の様子を観察し、今の噛む力に合わせたやわらかさのごはんを食べることが大切です。
やわらかいごはんの炊き方と注意点については以下記事の目次2をご覧ください。
自宅でも作れる!軟飯の作り方
【新発売】やわらか軟飯
そふまるでは、U D F区分:「舌でつぶせる」やわらかさを取得した「やわらか軟飯」が新発売となりました。
お粥でなく、ごはんが食べたい方に向けて開発した商品です。
お米は北海道産の「ななつぼし」を使用しています。
「ななつぼし」は日本穀物検定協会の食味ランキングでは平成22年から14年連続で最高評価の「特A」を獲得した、北海道米を代表する銘柄米です。
甘みと粘りのバランスが良く、冷めても美味しいのが特徴です。
「1食分のごはんを炊くのが面倒…」「すぐにごはんが食べたい…」という時に、「やわらか軟飯」をご活用ください。
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今回は高齢の方にごはんがおすすめな理由やお米の栄養素についてご紹介しました。
お米は栄養価が高く、加齢に伴って噛む力や飲み込む力が弱った方向けにも、お粥や雑炊などにアレンジしてやわらかさを調節できる食品です。
介護食を毎食作るのは時間も労力もかかることと思いますので、そんな時はぜひそふまるの商品をご活用いただければ嬉しく思います。
ごはん食を基本として、他の栄養素を一汁三菜で補ったバランスの良い食事を心がけ、いつまでも健康に過ごしていただければ幸いです。
監修者
上田 稚子(Ueda Wakako) 管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として亜急性期病院にて幅広いライフステージ、様々な疾患に応じた栄養指導をしてきました。
現在は、名阪食品株式会社にて介護食ブランド「そふまる」の研究開発に携わっています。