高齢者の体重減少に注意！改善に効果的な食事

「近頃、痩せてきたように感じる」「食事の量が減ってきた」とお悩みの方はいませんか？

高齢者の体重減少は、食欲低下が続くことで、低栄養状態になっていることが考えられます。

このような状態が進行すると、体調不良や疲れやすいなどの症状以外にも、筋肉を作るたんぱく質が不足し、転倒しやすくなったり、エネルギー不足による認知症の原因となることもあります。

今回は高齢者の体重減少の原因と食事でできる対策について、ご紹介します。

高齢者が食べていても体重が減少してしまう原因とは？

高齢者の体重減少は、必ずしも病気とは限りません。
普通に生活していても、加齢に伴い脂肪や筋肉量が減り、徐々に体重が減っていくことが多い傾向にあります。

体重減少の目安は、6カ月間でもとの体重の5%以上減った状態、または4.5kg以上の減少がある場合を指します。　　

体重は、食事から摂取したエネルギーよりも体が消費したエネルギーが上回った時に減少します。

毎日欠かさず食事をしているにも関わらず、意図せずに体重が減少しているのであれば、病気が隠れている場合もあるので注意が必要です。

高齢者の体重減少の原因として以下が考えられます。

【加齢に伴う筋肉量の低下】
筋肉量が減ると運動する気持ちもなくなり、運動不足になります。
筋肉量が維持されないと、飲み込む力も低下し、食事を楽しめなくなってしまいます。

【アルツハイマー型認知症や消化系疾患による食欲低下】
認知症によって食事をすることを忘れたり、拒否することもあります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍になると、胃もたれや吐き気など食欲不振の症状が見られます。

【常備薬の影響】
健康を維持するために服用している薬（例えば、痛み止めや睡眠薬、骨粗鬆症の薬や抗がん剤など）による副作用として、食欲不振をきたす場合もあります。

【精神的な影響】
社会的な孤立によるストレスや、他者との関わりの減少によって活気がなくなり、食事への意欲が失われていきます。

体重が減少していて、体調に何らかの変化がある際は、早めに医療機関に相談するようにしましょう。

高齢者の体重減少の予防に効果的な食事とは

病気が原因ではない体重減少の場合、まずは普段から適切な食事がとれているか見直す必要があります。

バランスの良い食事で意識してほしいのは、和食の基本である「一汁三菜」です。

汁物と３種類のおかずが含まれる一汁三菜の献立は、複数の料理を少しずつ食べられるので満足感が得られ、食卓も豊かになります。
また、食材の数が増えるので様々な食材からの栄養素を摂ることが期待できます。

高齢者の体重減少は、食事を楽しめるように家族や周囲の方が環境を整えてあげる配慮も必要です。

ここからは食事の際にご家族や周囲の方ができる対策をご紹介します。

①食べたいときに食べてもらう
無理に食事を押し付けるのは逆効果です。
ご本人の意志を尊重し、食べたい時間に食事をしてもらうことも大切です。

②食欲を高める工夫
栄養面よりも食事への意欲を高めることを優先しまずはご本人が好きなものを食べてもらっても大丈夫です。
以下のような工夫で食事への意欲が改善されることもあります。

・一人ではなく、会話を楽しみながら一緒に食事をする
・料理の香りや調理中の音などを感じてもらい、五感を刺激する
・綺麗な盛り付けを心がける

③簡単な栄養補給
食欲が落ちているときは、簡単に食べることができるゼリーや出汁の効いた汁物で栄養補給しましょう。特に温かい汁物は香りも楽しめて食事への意欲につながるのでおすすめです。

一汁三菜の献立をご紹介

ここではそふまるの商品を使った献立をご紹介します。

筋肉のもとになるたんぱく質がそふまるの中で一番多い、「豚しゃぶ」をメインにした一汁三菜の献立を考えました。

たんぱく質はビタミンB群が含まれている食材と組み合わせると効率良く摂取することができます。

今回は、たんぱく質が豊富な「豚しゃぶ」と、ビタミンB6やビタミン12が含まれているほうれん草と玉子が入った、ほうれん草の錦糸和えを組み合わせました。

「やわらかおかずセット」は和え物・煮物・洋風が個包装になっているので、あと一品欲しいという時に取り入れやすいメニューです。

施設でも実際に提供しており、食べやすい家庭的な味付けも魅力です。

豚しゃぶ

UDF区分：「歯ぐきでつぶせる」

豚本来の持ち味を最大限に引き出しました。お好みのソースでどうぞ。

やわらかおかず４食セット

UDF区分：「容易にかめる」

お客様のお声からついに「おかずセット」が誕生！それぞれ個包装になっているので、お好きなおかずを選んでお召し上がりいただけます。

やわらかごはん

UDF区分：「歯ぐきでつぶせる」

北海道産「ななつぼし」の特徴である程よい粘りと甘みがありながら、水分量を多めにふっくらと炊き上げた「歯ぐきでつぶせる」やわらかさのごはんです。

今回は、高齢者の体重減少の原因と食事でできる対策についてご紹介しました。

高齢者の体重減少は、自身で気付けないことも少なくありません。

ご家族や周囲の方が寄り添い、普段の様子を見ていち早く変化に気付いてあげることが大切です。

また、毎日バランスの良い食事はもちろんですが、定期的な健康診断や生活環境を整えることも重要です。

体重減少の対策や一汁三菜の献立を参考に、またそふまるの商品をご活用いただき、健康的な食生活を送るためのお力になれれば幸いです。

監修者
上田　稚子（Ueda Wakako）　　管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として亜急性期病院にて幅広いライフステージ、様々な疾患に応じた栄養指導をしてきました。
現在は、名阪食品株式会社にて介護食ブランド「そふまる」の研究開発に携わっています。