「土用の丑の日」は夏が近づくと頻繁に耳にするフレーズですね。スーパーなどでも、土用の丑の日が近づくとうなぎをよく目にします。しかし、この風習がなぜ始まったのかご存じでしょうか?
うなぎは、栄養豊富な特性から、夏バテ予防に効果的な食べ物とされています。しかし小骨が多い点や、皮に噛みごたえがあることから、特に高齢者の方が食べる際には注意が必要です。
そこで今回は、間もなく訪れる「土用の丑の日」を前に、美味しく安全にうなぎを楽しむためのポイントを提案します。驚きのうなぎの栄養価と、高齢者がうなぎを食べる際の注意点について詳しく解説します。
さらに、私たちの「そふまる」ブランドから発売されている、こだわりのうなぎを使用した商品についても紹介します。
ぜひ、この記事を読み進めて、土用の丑の日に向けた準備をしてみてくださいね。
高齢者でも食べやすい!
鹿児島県産やわらかうなぎ詰合せ
UDF区分:「容易にかめる」
鹿児島県産うなぎの蒲焼きときざみうなぎを各1個ずつセットにした商品です。 皮まで箸で切れるやわらかさにうなぎを仕上げています。 おすすめの一品です。
土用の丑の日について
2023年の「土用の丑の日」は7月30日(日)です。この特別な日にはうなぎを食べる風習がありますが、一体何故うなぎを食べる習慣が生まれたのか、そして「土用の丑の日」自体が何を指すのか、詳しくご説明します。
まず、「土用」は日本の旧暦で四季の変わり目を指す「雑節(ざっせつ)」の一つで、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指します。したがって、年に4回土用がありますが、一般的に「土用」と言うと多くの人が立秋前の「夏の土用」を想像するでしょう。
一方、「丑の日」は十二支の「丑」に当たる日を指すもので、古くは日にちを十二支で数える習慣がありました。したがって、土用の期間中の丑の日を「土用の丑の日」と呼ぶわけです。
では、何故うなぎを食べる風習が生まれたのでしょうか。
実は、古くから季節の変わり目には多くの禁忌や風習がありました。特に、梅雨明けや大暑と重なる夏の土用は体調を崩しやすく、重視されていました。
その中で、「う」のつく食物を食べるという風習があり、うなぎもその一つで、これが風習の一部として広まったと考えられています。
特にうなぎが広まった理由として、江戸時代に蘭学者の平賀源内が考案した宣伝文句が挙げられます。本来、うなぎは脂が乗る初冬が旬であり、夏の時期にはあまり売れませんでした。
しかし、「うなぎは精がつくから夏バテに良い」「土用の丑の日にはうなぎを」という宣伝を行ったところ、うなぎ屋が大繁盛しました。その後、他のうなぎ屋も同様の宣伝を始め、うなぎを食べる風習が定着したと言われています。
うなぎには実際に、体調を維持するために必要なビタミンA、ビタミンB1・B2、ビタミンD、ビタミンEが豊富に含まれています。さらに、疲労回復を促すミネラルである亜鉛やカルシウムも豊富に含まれています。
これらの栄養素は夏の暑さから身体を守る「夏バテ防止」のための食べ物としてうなぎが最適であることを示しています。
つまり、「土用の丑の日」にうなぎを食べる風習は、歴史的な背景と共にうなぎ自体の栄養的な利点が結びついて生まれたのです。
うなぎは夏バテ対策にぴったり
先ほど、うなぎが夏バテ対策に適した食べ物であることをご紹介しました。具体的な栄養素とその効能について深掘りしてみましょう。
【不飽和脂肪酸DHA・EPAが豊富】
うなぎは、DHAやEPAといった不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。体内で作り出すことが難しいこれらの成分は、食事から摂取することが必要です。
DHAは脳の発達促進や視力低下の予防、動脈硬化の改善などに効果的であり、EPAは高血圧の予防や炎症抑制に効果があるとされています。成人男性のDHA・EPAの1日あたりの推奨摂取量は約2gですが、100gのうなぎにはこれを超える2.4gも含まれています。
【粘膜健康維持の助けとなるレチノール】
ビタミンAの主成分であるレチノールは、目や皮膚の粘膜を健康に保つだけでなく、抵抗力を高める効果も期待できます。そのため、最近ではスキンケア製品などでも使われています。
うなぎの蒲焼き約1/3パック(35g)を食べるだけで、1日に必要なビタミンAをほぼ摂取できます。
【骨を強くするカルシウム】
うなぎには、骨や歯の構成要素であるカルシウムも豊富に含まれています。カルシウムはストレスの軽減や血液の凝固を助けるなど、体内で最も多く存在するミネラルです。
通常、牛乳は100mlあたり110mgのカルシウムを含むとされますが、うなぎの蒲焼きは100gあたりのカルシウム含有量が150mgで、実は牛乳よりも多いことがわかっています。
【疲労を和らげるビタミンB1】
うなぎには、疲労回復効果があるビタミンB1が豊富に含まれています。その含有量は魚介類中でもトップクラスで、牛乳の約18.75倍、ほうれん草の約6.8倍にもなります。
ビタミンB1は食欲減退や消化不良を予防し、消化機能が低下している高齢者にとって特に重要な栄養素です。
【老化を防ぐビタミンE】
ビタミンEは強力な抗酸化作用を持ち、血中のLDLコレステロールの酸化を抑え、老化防止、さらには生殖機能を維持する働きもあります。健康維持にとって非常に重要なこの栄養素も、うなぎには豊富に含まれています。
このように、うなぎは身体に必要な栄養素が非常に豊富に含まれています。夏バテの解消や疲労回復の効果はもちろん、視力の低下予防、皮膚の健康維持、脳卒中の予防、骨の強化、高血圧の予防など、さまざまな健康効果が期待できます。
うなぎは健康食品として理想的だと言えるでしょう。
うなぎには高齢者が不足しがちな、カルシウム、鉄、亜鉛、ビタミンA、ビタミンB1、DHA、EPAなどの栄養素が含まれています。年齢を重ねると、食事量が減り、バランスのとれたメニューを摂ることが難しくなります。
特に、肉や魚、卵などのタンパク質を摂る機会が減ると、栄養バランスが乱れ、健康に影響を及ぼす可能性があります。
そんな高齢者の食事に、上記で述べた多種の栄養素を含むうなぎは、栄養補給におすすめの食材と言えます。
鹿児島県産やわらかうなぎ詰合せ
UDF区分:「容易にかめる」
鹿児島県産うなぎの蒲焼きときざみうなぎを各1個ずつセットにした商品です。 皮まで箸で切れるやわらかさにうなぎを仕上げています。 おすすめの一品です。
高齢者がうなぎを食べる際には注意が必要
夏バテ予防にもなり、高齢者に摂取して欲しい栄養素も豊富なうなぎですが、高齢者が食べる際は注意が必要です。うなぎは柔らかい肉質のため基本的には高齢の方でも食べやすいですが、注意したいポイントを2つご紹介いたします。
【小骨と皮】
小骨が多く、皮もついているため、さまざまな栄養素を効率よく摂取できる反面、噛んだり飲み込んだりする嚥下機能が衰えている高齢者には、食べづらいことがあります。
小骨を誤ってのどに詰まらせないように食べ方に注意する必要があります。また、皮もしっかりとしているため噛む力が弱っている方は噛みきりにくく、歯が痛くなったり、誤嚥を起こしたりする可能性もあります。
皮や骨が気になる場合は、細かく刻んだり、柔らかい煮魚にしたりすると食べやすくなります。それでも飲み込みにくい場合はミキサーでペースト状にしてとろみをつけたり、ゼラチンで固めて食べやすくしたりする方法もあります。
【塩分摂取量】
高齢者の塩分摂取量は1日6g(1食2g)が適量とされています。一方で、うなぎ1本分(約150g)あたりの塩分は、白焼きで0.45g、かば焼きは1.95gです。
うなぎを食べる際は小鉢や汁物も一緒にいただくことが多いですよね。これらも一緒に食べると、適切な塩分摂取量を上回ってしまうことがほとんどです。
タレを少し控えめにする、小鉢を塩分少なめの味付けにするなどの工夫が必要です。特に、高血圧の治療を受けている人は塩分量に注意しましょう。
皮や骨が気になる場合は、細かく刻んだり、柔らかい煮魚にしたりすると食べやすくなります。それでも飲み込みにくい場合はミキサーでペースト状にしてとろみをつけたり、ゼラチンで固めて食べやすくしたりする方法もあります。
高齢者でも食べやすい!やわらかうなぎのご紹介
先ほど、高齢者でも安心して食べられるおすすめのうなぎの食べ方についてご紹介しましたが、ご自宅でするには手間がかかり、なかなか大変かもしれませんよね。
そふまるのうなぎは独自技術により、小骨が気にならず、皮までお箸で切れる柔らかさになっています。「UDF区分容易にかめる」も取得しています。また、個包装のため「多くて食べきれない」「残すのがもったいない」などの心配もありません。
【鹿児島県産やわらかうなぎ詰め合わせ】
※UDF区分「容易にかめる」
鹿児島県産やわらかうなぎ詰合せ
UDF区分:「容易にかめる」
鹿児島県産うなぎの蒲焼きときざみうなぎを各1個ずつセットにした商品です。 皮まで箸で切れるやわらかさにうなぎを仕上げています。 おすすめの一品です。
そふまるのうなぎは鹿児島県産を使用し、地元九州産のたまり醤油を基調とした甘めのタレで、時間をかけてじっくりと丁寧に蒲焼きに仕上げ、その後やわらかく加工し蒸し焼きにしています。
年に1度の土用の丑の日。せっかくなら美味しいうなぎを楽しみたいですよね。そふまるのうなぎは、噛みやすさだけでなく、焼き方や味付けにもこだわって仕上げていますので、きっとご満足いただけると思います。
この機会にぜひお試しいただければ嬉しいです。
今回は、うなぎの栄養素や夏バテ予防効果、高齢者の方が食べる際の注意点についてお伝えしました。うなぎは高齢者が健康に過ごすために必要な栄養素を豊富に含んでいる食べ物です。
老化を防ぎ、疲労回復効果のあるビタミン類や、高血圧や動脈硬化を防ぐ不飽和脂肪酸などがもたらす多くの効能があります。
また、日本の伝統とも言える親しみのある香りや、美味しそうな見た目により食欲がわく人も多いので、食欲不振を解消するきっかけにもなり得ます。
一方で、気軽に食べていると知らないうちに塩分を過剰摂取してしまったり、骨や皮が食べづらかったりするので、食べ方を工夫したり、そふまるの商品を試したりしていただくと高齢者の方でも安全にうなぎを楽しむことができます。
もうすぐやってくる今年の土用の丑の日。ぜひみなさんで美味しいうなぎを楽しんでくださいね。
▼農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1607/spe2_01.html/
▼日本食品標準成分表2020年版
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
監修者
丸亀 真依(Marugame Mai) 管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として名阪食品株式会社へ入社、特別養護老人ホームの厨房にて、調理業務・衛生管理業務の経験を積む。
その後、保育園・高齢者施設・障がい者福祉施設を担当し献立作成・衛生指導・食育活動に従事しました。
現在はそふまる工房にて、お客様に安心して美味しく食べていただける介護食をお届けするために、日々研究開発を行っております。