まだまだ暑い日が続いていますが、夜になると涼しい風が心地良く、少しずつ秋の気配が感じられる時期になりました。
そして、秋といえばお月見の季節ですね。
秋が深まるにつれ空気が澄んで空が高く見え、一年のうちで最も月が美しく見えることから、この頃の満月を「中秋の名月」と呼ぶようになりました。
旧暦では7月から9月を秋、その真ん中の8月15日を中秋としていたことから、「十五夜」とも呼ばれています。
また、神様にお供え物をして、五穀豊穣を祝い、感謝する日でもあります。
お月見の際には、「月見団子」も欠かせませんね。月見団子は、白くて丸いもちで、月の美しさを再現しています。
これを神様への供え物として使うことも多く、また、その形が家族の円満を願う意味も込められています。
今年の中秋の名月は9月29日。晴れていれば、とても綺麗な満月を見ることができます。
今回はお月見の際にぴったりの簡単なおやつレシピと、そふまるの人気商品である「ソフトもち」を使用したアレンジレシピを2つご紹介いたします。
また、高齢者の方や家族みんなで楽しめる、お月見にちなんだレクリエーションについてご紹介いたします。
ソフトもち(白)
「歯ぐきでつぶせる」
"餅を食べたいがのどに詰まりやすいので心配"
"安全で食べやすいお餅が欲しい"
そんなお声に応えた飲み込みやすいお餅です。特許を取得した独自製法でお餅の粘りを抑えることに成功しました。
お月見のおやつレシピ1
「お月見まんじゅう」
★ レシピのポイント
ホットケーキミックス粉、絹ごし豆腐、こしあんの3つの材料で簡単に作れる「おまんじゅう」です。直径3cmくらいの一口サイズに丸めれば、高齢者の方でも食べやすく出来上がります。
豆腐とあんこには腸内環境を整えてくれる食物繊維や、丈夫な骨や歯をつくるカルシウムなどが含まれています。
不足しがちな栄養素も美味しく摂れるので、お月見のおやつとしてピッタリです。
ホットケーキミックス粉...75g
絹ごし豆腐...40g
こしあん...75g
〈作り方〉
① 3つの材料を準備します。
☆ きれいに仕上げるポイント
一つずつ生地やあんこの重量を計って成型すると、形が揃ってきれいな仕上がりになります。
② ボウルにホットケーキミックス粉と絹ごし豆腐を入れ、こねます。
③ 絹ごし豆腐が混ざったら、生地を10等分にします。(1個:11g程度)こしあんは、10等分にして丸めておきます。
④ 生地を平らに伸ばし、中央にあんこを置いて包み生地を閉じます。
表面がきれいになるように丸めます。
⑤ 蒸し器を準備して、クッキングシートの上に④をのせて、中火で12分加熱します。
⑥ 蓋についたしずくがお饅頭にかからないように、そっと開けて、取り出して完成です。
⑦食紅とコーヒーを使ってうさぎにデコレーションしてみました。
たった3つの材料で簡単に作ることができ、ころころとした可愛らしい見ためにも癒されます。
お月見のおやつレシピ2
「みたらしもち」
★ レシピのポイント
みたらしのタレにはカンロ飴を使うことで、香ばしいみたらしタレが簡単に作れます。材料をレンジで加熱するだけで、調味料を計量する必要もないのがうれしいポイントです。
粘り気を抑え、通常のお餅よりも薄く仕上げられた、そふまるの人気商品「ソフトもち」を使用しているので、高齢者の方でも安心してお召し上がりいただけます。
☆そふまる ソフトもち(白)...4枚
カンロ飴...3個
水...50g
ソフトもち(白)
UDF区分:「歯ぐきでつぶせる」
"餅を食べたいがのどに詰まりやすいので心配"
"安全で食べやすいお餅が欲しい"
そんなお声に応えた飲み込みやすいお餅です。特許を取得した独自製法でお餅の粘りを抑えることに成功しました。粘りを抑えることで飲み込むときにべたつかずに安全にお召し上がりいただけます。お雑煮やおすましの具、時にはあんこを添えるなどアレンジの多様さも魅力の商品です。
〈作り方〉
① 冷凍のソフトもちを袋のまま流水解凍または冷蔵解凍します。
② 耐熱容器にカンロ飴と水を入れてラップをします。
③ 電子レンジ600Wで6分、加熱します。
※レンジ加熱後は火傷に十分注意してください。少しとろみがついた位で完成ですが、冷めるととろみが強まるので加熱しすぎに注意してください。
④ 飴が溶けたら、スプーンでタレをかき混ぜます。
※飴が溶けるまで様子を見ながら加熱時間を追加してください。
⑤ 解凍したソフトもちに⑤のみたらしタレをかけて完成!
高齢者施設での事例をご紹介
高齢者施設では、室内にいながらも秋らしさを感じられる、お月見にちなんだレクリエーションが楽しまれています。
色紙を切り貼りしたお月見の壁飾りや、折り紙で作る立体的なウサギなど、簡単な工作がおすすめです。作る楽しさはもちろんのこと、出来上がった作品を飾ることで、室内も秋らしく賑やかになります。
簡単に作れるお月見折り紙の折り方を紹介します。
【作り方】うさぎの折り方
① 折り紙を三角に折り、さらにもう一度三角に折ります。
② 袋を広げて四角にします。反対側も同様に折ります。
③ 袋が開いている方を上にして真ん中の線に合わせて左右から谷折りします。
④ 折り目に合わせて袋を広げるように折ります。反対側も同様に折ります。
⑤ 上下を反対にして、下の角を真ん中まで谷折りにします。
⑥ もう一度、真ん中まで谷折りにします。
⑦ 折った部分を上に折ります。
⑧ 反対側も同様に折ってから、下の角を山折りします。
⑨ 上の部分を耳になるように適度な角度で広げて、お顔を書けば完成です。
お月様・お団子の折り方
① 折り紙を四角に折って、折り目を付けます。
② 折り目に合わせて四つの角を中に谷折りします。
③ 四つの角を谷折りすれば完成です。
※お団子を作る場合は折り紙を4分の1に切ってから同じ手順で作ってください。
菓子皿の折り方
① 折り紙を半分に折って、一度開きます。折った折り目に向かって両側を折ります。
② 縦半分に折って、折り目を付けます。
③ 片側を中央の線に合わせて谷折りにします。
④ 折った部分の袋を開いて写真のような折れ目をつけます。
⑤ 袋を開くように折ります。
⑥ ⑤の点線の部分を山折りして完成です。
折り紙は、認知症の予防に効果があるとされる脳トレ(脳を活性化させるトレーニング)にもなるレクリエーションです。
次にどこを折るか、最終的にどのような形になるかを考え、イメージしながら折り進んでいくことで脳に適度な刺激を与え、前頭前野を鍛える効果が期待できます。
また、手指の細かい作業が必要になる折り紙は、衰えがちな指先のコントロールを取り戻すリハビリの効果も期待できます。
つらく苦しいリハビリ訓練は敬遠されがちですが、折り紙であれば楽しみながら継続することができます。
一日の大部分を屋内で過ごしている方や、自由に外出するのが難しい高齢者の方は、どうしても生活が単調になりがちです。
こうしたレクリエーションを通して、外出する機会が少ない高齢者の方でも四季の移り変わりを実感することができ、家族みんなで楽しめる時間となります。
また、指先を使って作業をしたり、工作を通して周囲とコミュニケーションを取ったりすることは、手指の機能訓練や脳の活性化にも役立つと言われています。
中秋の名月には、日常に変化をもたらしてくれるレクリエーションを取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介したおまんじゅうレシピにも登場する、お月見の代表的なモチーフとされる「ウサギ」。
日本では月の模様がウサギに見えることから、小さい頃に「月でウサギが餅をついている」と教わった方も多いと思います。
「うさぎが老人のために餅つきをしている」という説や、「うさぎが食べ物に困らないように」など様々な説があります。
中秋の名月が豊穣祝いであることを考えると、たくさんのお米がとれたことへの感謝が込められているようです。
月の模様をどう見るかは国によっても様々ですが、月に浮かび上がる模様がどのように見えるかを話しながら、お月見を楽しむのもいいかもしれませんね。
今回は高齢者の方と楽しめるお月見のおやつレシピやレクリエーションについてご紹介しました。
日本の伝統行事であるお月見は、お正月などに比べるとやや地味な印象があるかもしれませんが、季節の移ろいを感じることができる特別な日であることに変わりはありません。
お月見ならではのおやつや工作を通して、ぜひ中秋の名月をお楽しみくださいね。
監修者
上田 稚子(Ueda Wakako) 管理栄養士
大学卒業後、管理栄養士として亜急性期病院にて幅広いライフステージ、様々な疾患に応じた栄養指導をしてきました。現在は、名阪食品株式会社にて介護食ブランド「そふまる」の研究開発に携わっています。